2014年3月11日、震災から3年目となるこの日、フランスにおける日本文化発信の要であるパリ日本文化会館で、Women and Health (WAHA) Alliance International、IKEBANA internationalパリ支部、パリ日本文化会館、そしてJAPONAIDEの4団体共催による、被災地の母子サポートのためのチャリティーイベント「Les renaissances ー新しい命と復興ー」を開催致しました。
黙祷の後に幕を開けた第一部は、舞踏と音楽、そしていけばなの共演による「Cercle de vie(生命の環)」と題したスペクタクル。舞台は、母体の中の赤子の鼓動すらも聞こえてきそうな、繊細なピアノの旋律とともに生命の息吹を描いたダンス「静」で始まります。
続いてその生まれた命を取り巻く自然の力「動」を、池坊・小原・草月のいけばな三流派がデモンストレーション「大地・空・海」で表現。最後に、活けられた花の間を蝶のように舞うダンサーが「静と動の共存」を体現し、被災を乗り越え生まれ育つ命の尊さを伝えました。
第2部では、被災地で助産師として活動されている東北大学の佐藤喜根子先生による講演会を開催。その中で被災地の母子状況について、問題点や解決方法、そして今後の課題などを具体的な例や数字を用いてご説明いただきました。
こうして現地の貴重な声を私たちに届けてくださった佐藤先生とともに、上記の業種の異なる4団体が一同に集まることができ、被災地に向けて心を一つにするシンボル的なイベントとなりました。
このイベントの収益は以下の通りです。
入場者数 291名(内 招待4名)
入場料 287名×20ユーロ=5740ユーロ
募金箱 759ユーロ
物販 115ユーロ
合計 6614ユーロ
この収益金は、被災地での妊娠・出産のケアや母子のサポートをしている「宮城県助産師有志の会」の活動経費に充てていただきます。被災地では、3年経っても一向に回復しない生活環境の不安から、流産、早産、妊娠中の鬱病などが増えているそうです。同助産師有志の会は、現地に暮らす女性たちが安心して子どもを産み、そして育てられるよう、定期的な意見交換会や、助産師の研修会開催などの活動を続けています。
出演者の皆様および準備にご協力くださった皆様、そして被災地支援のためにチケットをご購入くださった皆々様、本当にありがとうございました。