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SOLIDARITÉ JAPON À LA GALERIE VIVIENNE

ギャラリー・ヴィヴィエンヌは「パリで最も美しいパッサージュ」と言われる、パリの歴史的地区です。1970年に高田賢三氏が初の店舗を出した事もあり、日本とは当時から深い関係にありました。3月11日の震災の報を受け、ギャラリー・ヴィヴィエンヌ内の商工会から「日本の復興支援の為に何かできないか?」と言う申し出を受け、JAPONAIDE主催のイベントを企画する運びとなりました。

企画目的として日本復興支援の為の義援金を集めると同時に、三ヶ月が経ちフランス人の記憶から薄れ始めている震災での出来事を、もう一度思い出してもらう事。そして震災後100日目・101日目という節目に際し祈りの場とする事。以上を踏まえ、スペクタクル「Contre les Flots (波への抗い)」を制作しました。

JAPONAIDEのおよそ三ヶ月にわたる日本支援の活動において、故郷を思う日本人の想い、異国日本を思うフランス人の想いをひしひしと感じました。感謝と同時に強い連帯を感じ今回の全体のイベントを「SOLIDARITE JAPON A LA GALERIE VIVIENNE (ギャラリー・ヴィヴィエンヌにおける日本の為の連帯)」と名付けました。

6月18日、日本大使館の濱島氏、ギャラリー・ヴィヴィエンヌ商工会会長 Isaura Brachfoge氏のスピーチから始まりEnsembre Notre Prièreによるクラシック・アレンジの日本童謡。ボルドーから参加していただいた箏奏者 宮崎美枝子氏の素晴らしい演奏により幕が開けました。

6月19日、パリで活躍するパティシエによるチャリティ団体 LABO LOVE JAPONとギャラリー・ヴィヴィエンヌにあるサロン・ド・テ「Priori Thé」によるお菓子販売がありました。また、北九州のつじり茶屋さんからもお茶の提供を頂きました。

アトリエ・ジャポネードとギャラリー・ヴィヴィエンヌの玩具店 Si Tu Veuxによる折り紙教室も盛況で、沢山の家族連れが訪れ、折り紙を折ったり、塗り絵をしたり、短冊に願い事書いたりと楽しいひとときを過ごしてくださいました。画家 Kyoko Dufaux氏による作品の展示もありました。

また、ギャラリー・ヴィヴィエンヌ商工会による雑貨の販売、A-Bisによる雑貨販売、Emilio Robbaによる写真販売、そしてその他有志たちのバザー。Bistrot Vivienneからは売り上げの一部を寄付していただきました。

ギャラリー内にはこのイベントの為に制作された重富豪氏の墨絵を、木田俊一氏が和紙に染め上げた作品が六点円形広場に展示されました。その円形広場において、和太鼓 真による迫力ある和太鼓演奏。千田悦子氏による古典の琴演奏。Sophie Marchand氏と樋口由利氏による円形広場を劇場に見立てた歌曲。日本から来たSING! EBISUによるコーラス。école SAYUにおいて二刀流の師範をつとめる松浦眞人氏による演武。そして、アコーディオニストtacaによる情熱的な演奏。

クライマックスはJAPONAIDE監修、奥野衆英演出によるスペクタクル「Contre les Flots」。総勢30名にも及ぶ出演者によるスペクタクルは、観る者の心を揺さぶり、日本人、フランス人を問わず多くの方が涙を流されました。

ラストシーンでは、観客が購入したロウソクがひとつひとつ灯され、最後には100以上ものロウソクが会場を美しく力強く照らしていました。その灯火ひとつひとつが祈りであり、悼みであり、願いです。一人一人の想いが被災地に届く事を祈っています。

6月18日&19日「SOLIDARITE JAPON A LA GALERIE VIVIENNE
義援金総額:4689.19€


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チャリティーオルガンコンサート – 東日本大震災復興支援のために –

6月23日、初夏を思わせる昼下がり。オフィス街の真ん中に静かにたたずむサント・クロチルド教会ではパリ音楽高等学院のオルガン科の学生達によるコンサートが行われました。

このチャリティーコンサートはフランス人学生の「日本のためにオルガン科のみんなでなにかできないか」という提案がきっかけとなり、国境を越え彼らの日本の被災者への想いが今回の開催へつながりました。
教会の中は柔らかなオルガンの音とともに優しい時間が流れ、日本に思いを馳せることができました。
1名の日本人を含む6名の演奏者が静かな宗教的音楽を奏でるそれは、時に力強く、復興への大きなエールのようでした。

集まった募金216,18ユーロは全額日本大使館を通じ日本赤十字社へ送られます。
お越しくださいました皆さま、パリ音楽院オルガン科の皆さま、どうもありがとうございました。

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単独で“Vexations”を演奏するチャリティーコンサート

猛暑となった6月最後の日曜日、パリから約35Kmの小さな街 Lagny-sur-MarneのAuditorium du Pôle Musiqueにて、Nicolas Horvathさんによるチャリティーコンサートが開かれました。

演目はエリック・サティの『ヴェクサシオン』(Vexations)。
このピアノ曲は52拍の旋律を840回も繰り返す構成になっており、演奏には約10〜24時間を要します。
通常は数人のピアニストが交代で演奏するこの作品を、Nicolas Horvathさんは独りで黙々と、観客が一人も居ない時間帯でさえも休むことなくひたすらに弾き続けます。

840回の繰り返しを正確に数えるために、Nicolasさんは840枚の楽譜を用意し、繰り返すごとに1枚ずつ床に落としていきます。時間の経過と共にやがて大量の楽譜が床に積もりました。

会場の都合もありやや速めのテンポで弾かれたため演奏は予定より早く、10時間弱で終了しました。
その後丁寧な楽曲解説と質疑応答があり、更にまだ後から来場される方々もいらしたので、サティ2曲とショパン、スクリャービン2曲を弾いてくださいました。

どうしてこのように過酷なチャリティーコンサートを日本のためにしてくださるのですか?とお訊きしたところ、日本人女性の伴侶を持つNicolasさんが被災者の負った消えない傷、日常的な「痛み」ということに強いこだわりを持って臨まれていることが感じられました。チャリティーにも様々な表現、姿勢があることを改めて認識させられる、非常に印象的な1日でした。

今回のコンサートでは147ユーロの募金が集まりました。全額在仏日本大使館を通じ日本赤十字社へ寄付されます。
このチャリティーコンサートを企画し実行してくださったNicolas Horvathさん、会場にお越しくださいましたLagny市の皆様に心から御礼申し上げます。

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F・リスト200年の祈り 震災復興支援国際交流演奏会

6月19日パリのマドレーヌ寺院にて、
F・リスト200年の祈り 震災復興支援国際交流演奏会
によるチャリティコンサートが行われました。

「F・リスト200年の祈り 震災復興支援国際交流演奏会」とは、今年がフランツ・リスト生誕200年目であること、また、1838年にドナウ川流域を襲った洪水による激甚災害に際して、リスト自らチャリティコンサートを開き、それによって多大な支援をしたことへの遺徳を受け継いだ、今回の震災に関する支援団体です。
震災以後、パリからはじまり、ワルシャワ、ウィーン、京都、東京と、支援コンサートを巡回し、1年後の2012年3月11日には被災地である仙台にてコンサートを予定しています。
また、各々のコンサート会場もすばらしく、パリでは歴史あるマドレーヌ寺院にて、ワルシャワではショパンの像の前にて、ウィーンではクラッシックコンサートのメッカ、ウィーン楽友協会ホール、京都では京都御所や清水寺など、趣向をこらしてのコンサートが計画されています。

この日のマドレーヌ寺院でのコンサートは、F・リストによるハンガリー狂詩曲第12番の情熱的な演奏で始まりました。
また、リスト「愛の夢」では優雅で甘い響きに酔い、ベッリーニによるオペラ「ノルマ」からの抜粋の歌曲では、ソプラノとメゾソプラノの2重奏がマドレ-ヌ寺院の大空間の壁や高い天井に響き合い、音が豊かに重なりあう瞬間を経験しました。
第1部の最後の曲はショパンのピアノ協奏曲第一番。有名なコンチェルトであるこの曲は、第一楽章が終わるや否や拍手が沸いてしまうほどの熱演でした。
オ-ケストラ形式の楽曲を指揮してくださったのは、ユネスコでのコンサートで素晴らしい指揮を披露してくださった阿部加奈子さん。
今回も時に情熱的に、時にまろやかに、巧みに音を操る姿に魅了されました。

第2部では華やかな第1部と異なり、深みを伴ったしみじみと美しい音楽が奏でられました。
1部でも演奏されたリストの「愛の夢」は、ソプラノの清らな歌声を伴ってさらに情感豊かに。
ヴィヴァルディの「四季」では「春」の章からの抜粋。これからの復興に向けての希望を高らかに謳いあげます。
最後のピアノ作品3曲は、今回のメイン演奏者であるシプリアン・カツァリスさんによる演奏でした。
「愛の悲しみ」ではヴァイオリニスト矢野玲子さんとともに、流れるような優雅で切なさのこもるメロディーを。
2曲目はシプリアン・カツァリスさん自身の作曲による「F.リストへ捧げる即興曲」。
様々なクラシック音楽をオマージュとして取り入れており、パッセ-ジの歌うように流れていく美しさ、軽やかにメロディーが紡がれていく様は技術の高さもさることながら、まさにご自身の魂をピアノにのせて詠わせており素晴らしい演奏でした。
また、この曲の冒頭にカツァリスさんのスピーチがありました。日本を愛する心、今回の震災に関して哀悼意、そして復興への力強い支援の心をひしひしと感じ、涙せずにはいられませんでした。
そして最後はカツァリスさんによるショパン「葬送行進曲」。
荘厳で美しくも悲しいメロディーで、被害者の魂に祈りを捧げ締めくくられました。

今回のコンサ-トで集まりました募金額は2855.79ユ-ロでした。
パリ市内の記念碑的な建物であるマドレーヌ寺院を会場としていたため、チャリティコンサートを聴きに集まった方ばかりでなく、ふらりと訪れた世界各国からの観光客の方々が、思わず聴き入ってくださる姿も印象に残りました。
寄付金の中に、世界各国のお金が混ざっていたのもそれを物語っています。
これらの寄付金は主催者から日本大使館を通して、日本赤十字社に寄付されます。

ご来場いただきました皆様方、出演してくださいました演奏家の皆様、主催の「F・リスト200年の祈り 震災復興支援国際交流演奏会」の皆様、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。


出演者 : シプリアン・カツァリス(P)、矢野玲子(V)、神谷美恵子(Sop)、近藤由貴(P)、アニエシカ・ルシア(Mez Sop)、井ノ口慎一(P)、川崎聖子(編曲)、瀬川祥子(V)、大橋りつ子(A)、佐藤畔奈(F)、川久保あきこ(P)、深見まどか(P)、斉藤千夏(Sop)、ジャン=ミッシェル・キム(P)
オーケストラ・パドルー
指揮 : 阿部加奈子

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59 Rivoli 《赤い糸 le fil rouge 運命は繋がっている》

Le Fil Rouge – the Red Thread – Pray for japan from Guillaume Aurousseau on Vimeo.

多国籍なアーティストの集まる“59Rivoli”には、親日家も多く、パフォーマンスと街頭募金に渾身のエネルギーで参加してくれました。

5月7日、人通りの多い土曜日の午後、Rue de Rivoliでの街頭募金。買い物客がほとんどでしたが、通りかかった人達にも、“音遊び”に参加してもらおう、一緒にエネルギーを生み出したい、というこころみは、ちゃんと伝達されていたように思います。コンサートというよりは、音を鳴らし、声を出し、輪になり、踊る。という原初的なところへと向かって行き、エネルギーはますます渦を巻いていきました。通りかかる人達も、何をしているのだろうと、興味を示していました。

反省点としては、東北沖震災の為の街頭募金だということが一見してわかるような工夫が必要だった、という点が挙げられます。世界中で次々と新たな諸問題が起きる中、裕福な国日本というイメージから、こういった街頭募金は難しいですが、それでも道行く人の中には日本に対して畏敬の念を抱く人もいたし、何かの形で貢献したいと思っている方が募金をする機会を得たという場合もありました。手作りの楽器はまた次の機会の為に取ってあります。

赤い糸 “運命は繋がっている” というコンセプトのパフォーマンスと同時に進行しているプロジェクトも機会をもうけて発表する予定です。

「心の支援」を路上での呼びかけにより人々に訴え、日本で起きたことを伝えるという、私達の初心に根付いたイベントでした。
募金箱に入った1ユーロ、10セント、1セントにはとても重みがありました。

Le Fil Rouge – The Red Thread – part II from Guillaume Aurousseau on Vimeo.

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エタンプ市 震災チャリティーコンサート

6月11日、パリから車で1時間ほど行ったETAMPESという小さな街で『CONCERT SOLIDARITE JAPON』と題したチャリティーコンサートが開かれました。
これは、ETAMPES市に住んでおられる日本人女性の方が、今回の震災で被災された方々のために何かしたいと考え様々な人に声をかけられて実現されたものです。

今回コンサートが開催された場所は、市が運営しているTheatre d’Etampes。街の目抜き通りに前庭を介して建っているこの劇場は、小さいながらも三層バルコン席付きで立派な照明設備もあり手入れが行き届いた空間で、来ていただいた方々は充分に生の音楽を楽しめたのではないかと思います。

演奏者はソプラノ歌手の今村恵子さん、フルート奏者の金子由香利さん、そしてピアノ奏者の松島史緒さんでした。3人で演奏するG. Cacciniの『Ave Maria』に始まり、松島さんのピアノソロでは、チャイコフスキーの『くるみ割人形』、A. Scriabinの『Etude Op42』が演奏されました。
そして今度はピアノ伴奏によるフルート奏者の金子さんによってP. Taffanel『Fantaisie sur le Freishutz』および C.W. Gluckの『Ballet des Champs-Elysees』の演奏。
最後は、ピアノ伴奏によるソプラノ歌手今村さんによって、E.Satie『Je te veux』(F. Poulenc『Les chemins de l’amour』、A. Dvorak『Air de Rusalka』、A. Catalani『Air de Wally』)など4曲が歌われ、最後のアンコールでは『浜辺の歌』が歌われました。

震災後に行われたチャリティーコンサートでは何度もソプラノ歌手による民謡を聞く機会がありましたが、ソプラノという東洋とは異なる文化の発声法を用いながらも、そこに日本の歌詞が載せて歌われるとなんの違和感もなくスッと自然に入り込んできて心を強く揺さぶられます。そして、なぜかそこにいるフランスの人も同じことを感じているのではないか、と感じる瞬間があります。今回の『浜辺の歌』を聴いていたときも、同じ感覚にとらわれました。

多くの方々に来ていただいて集まった募金額は920.80ユーロです。
集まった寄付金は在仏日本大使館を通じ日本赤十字社に全額寄付されます。
ご来場くださった皆様、出演者ならびに主催者の皆様、
どうもありがとうございました。

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「日本への手紙」コンサート – リセ・アンリIV

5月28日、パンテオンに隣接するフランスの名門高校Lycée Henri-IVのチャペルにて、人道支援団体SEMEによる「日本への手紙」と題されたコンサートが行われました。
ソプラノ歌手、フルート奏者、ピアニストによる演奏と、「Ecritures aujourd’hui」(Jacqueline Aupetit女史主宰)のメンバーによる詩の朗読から構成されており、歴史あるリセ(高校)のチャペル内に、文学の香りただよう美しいコンサートとなりました。

オープニングは、ヴィクトル・ユーゴーの詩が透き通るようなソプラノの歌声となり、さらにフルート、ピアノのメロディが重なり合い、チャペルの崇高な空間に満ち溢れる、透明感のある作品でした。
続いてラベルやドビュッシー、近現代の作曲家の作品などが演奏されました。色鮮やかなソプラノの歌声、柔らかく軽やかで、時には力強い、フルートの音色、まるで歌い合うようなピアノの音色、三種が溶け合って、一遍の物語を見ているかのような作品の数々。
そして、演奏の間に日本に宛てた手紙としての詩の朗読が続きます。
表情豊かに詠まれる美しいフランス語のフレーズに、言葉も音楽の一つなのだと、改めて実感した瞬間でした。
最後は、武満徹作曲の歌曲集。Lucille Marchel-Seumoisさんの感情のこもった日本語の歌が流れると、改めて日本語の美しさを感じるとともに、日本に思いを馳せずにはいられませんでした。
また、歌曲の最後の作品である「小さな空」は武満徹自身が作詞していることから、対訳をプログラムに載せており、来場者に意味がわかるようになっていました。
歌声に聴き入っていると、誰もが持っている幼いころの思い出が、ふっとよみがえってくるのではないでしょうか。心に響く作品でした。
コンサートが終わるころにはパンテオンに広がる空も茜色から濃紺に移りゆき、言葉の持つ力、美しさの余韻に浸りながら、帰路につきました。

皆様の温かい拍手に支えられての素敵なコンサートとなりました。

今回のコンサートで集まりました募金額は483.90ユーロ。
これらの寄付金は、日本の「国境なき子どもたち」に全額寄付されます。

ご来場いただきました皆様方、出演してくださいました演奏家の皆様、「Ecritures aujourd’hui」の皆様、主催の人道支援団体SEMEの皆様、心より感謝申し上げます。ありがとうござました。

出演 :
Lucille Marchel-Seumois (ソプラノ),
Sophie Peltier (フルート),
Keiko Tsujii (ピアノ)
Lecteurs/Auteurs :
« Ecritures aujourd’hui »(主宰Jacqueline Aupetit女史)

その後SEMEの皆様が国境なき子どもたち宛の200ユーロの小切手をお送りくださいました。ご厚意に改めて感謝いたします。どうもありがとうございました。

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パリ10区音楽院によるチャリティ・コンサート

5月20日(金)、パリ10区区役所の裏手にあるパリ・ベルリオーズ音楽院にて、日仏友好コンサートが開催されました。

これは院長先生のご厚意により、日本の被災者の方々のためのチャリティコンサートとして実現したもので、パリ・ベルリオーズ音楽院の講師および生徒の計6名による演奏が行われました。
繊細なバイオリンの音で幕が開いたコンサートは、後半、ピアノとメゾ・ソプラノのデュオ、ピアノとオーボエでの日本の童謡の演奏など、通常のクラシック・コンサートの枠にとらわれない独特な彩が添えられました。中でもピアノとオーボエで演奏された「浜辺の歌」「待ちぼうけ」「この道」は、それぞれの歌詞の意味をオーボエ奏者の方自らがフランス語で説明され、津波にあった「浜辺」に祈りを寄せ、「待ちぼうけ」る猟師の故事に笑い、誰かの故郷である被災地の「この道」に思いを馳せずにはいらせませんでした。

この日の募金で集まった金額は270.68ユーロ。お越しくださいました皆様、演奏家の皆様、そして遠い日本のことを思ってくださいましたパリ・ベルリオーズ音楽院の皆様、ありがとうございました。この寄付金は、日本大使館を通して日本赤十字社へと送られます。

Conservatoire Hector Berlioz – 10e arrondisement de Paris-
http://conservatoire10.free.fr/

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IgnyでのTomohiro Maeda Paris Connexion チャリティライブ

5月7日 (土)、パリから15km離れた郊外の町IgnyのMJC Jean VilarにてTomohiro Maeda Paris Connexionのチャリティコンサートが開かれました。
開演前にはTomohiro Maeda Paris Connexionのメンバーが2009年の日本ツアーの時に撮った写真がスクリーンに映し出されました。日常の風景や桜、富士山の画像に、私達も遠い日本に思いを馳せました。

メロウなナンバーから始まった演奏は賑やかなチューンへと雰囲気を変え、体と心がリズムに合わせて自然と動きだし、会場全体がひとつになります。
たくさんのBravoの声を聞きながら、アンコールではしっとりと赤とんぼのジャズバージョンも披露。心にしんと沁み入る音に、音楽の持つ力を改めて感じました。

スクリーンに映し出されていた写真の数々は、MJC Jean Vilarのご配慮で会場入り口で販売され、こちらの売上も全額寄付してくださいました (写真の販売は現在も継続中)。
寄付金額は、当日の写真販売および入場料、募金箱への寄付、そしてバーでの売上の一部を合わせて872ユーロ。後日追加での写真販売の売上が加算されます。

ミュージシャンの皆さん、出来るだけ多くの寄付が送られるようにとご配慮くださったMJC Jean Vilarの皆様、そして当日お越しくださった皆様、本当にありがとうございました。
皆様のご厚意は、JAPONAIDEが責任をもって、しっかり日本にお届けさせていただきます。

MJC Jean Vilar
http://www.ville-igny.fr/-Maison-pour-tous-MJC-Jean-Vilar-.html

 

5月19日(木)追記:写真の売上により220ユーロの義援金が追加され、合計1092ユーロとなりました。
5月23日(月)追記:5月21日に開催されたIgnyの”fête du village” で写真販売スタンドを設けてくださいました。これにより330ユーロの義援金が追加され、合計1422ユーロとなりました。

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2011年5月4日、パリ日本文化会館 “室内楽コンサート”

5月4日に日本文化会館で開催された室内楽コンサートは、パリ日本文化会館でのチャリティーコンサートシリーズを締めくくるに相応しく、素晴らしい夜でした。平日にも関わらず本当に沢山の方々にお集まりいただきました。
ピアニスト菅野潤さんを始めとする、フランス国内外で活躍する演奏家の皆さんの熟練の演奏は、最初の音色ひとつで会場の色を変えます。フランスの作曲者の作品が多くを占め「亡き王女のためのパヴァーヌ」では祈るような思いが、続くメシアンではピアノが打弦楽器であることを思い起こされ、その会場を引っ張っていく音の力の中に新鮮に驚きを発見します。

この日のチケット収益は3180ユーロ、募金箱に集まった184.80ユーロを併せて計3364.80ユーロの募金が集まりました。
日本文化会館で開催された「室内楽の夕べ」「コンチェルトの夕べ」「室内楽コンサート」のチケット収益及び募金いただいた額の合計8288.40ユーロは、日本文化会館から日本赤十字社へ送られます。
演奏家の皆様、並びにご来館いただきました皆様、パリ日本文化会館の皆様のあたたかいお気持ちに触れ、貴重な三夜のコンサートを共有させていただいたことを心より嬉しく思います。ありがとうございました。

出演:
菅野潤 ピアノ
工藤重典 フルート
Piotr Anderszewski ピアノ
Yvan Chiffoleau チェロ
Atsuko Watanabe ヴァイオリン
Jérôme Laran サクソフォン

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