カテゴリー別アーカイブ: 日本語

東北地方太平洋沖地震 津波被災地ボランティアレポート #5

5. 実際の活動について ―桂島―(6月4日~5日)

野々島の次は桂島で2日間の活動でした。

ここでの初日は、高台にあったので津波の被害は受けなかったものの、倉庫の物が崩れ落ちてきたりして片付けられないというおばあさんのお手伝いをしました。

確かに少し高台にある家は、多少壊れたところがあっても十分に住める状態でした。それに引き換え、平地だったところにはもう何もありません。「家が残っている!」と思ったら、どこからか流れ着いた家の2階だけだったり……。被害にあった家とそうでない家の住民同士に微妙な感情の軋轢があるとも聞きましたが、これを見て深く納得しました。

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東北地方太平洋沖地震 津波被災地ボランティアレポート #4

4. 実際の活動について ―野々島―(5月31日、6月1日~3日)

さて、私たちはベースに着いた翌日から活動を開始しました。普通のマスクではない防塵マスク(これはとても役に立ちました。作業の終わりにはマスクが真っ黒!)にヘドロ避けのために上下雨合羽に長靴、ゴム手袋をはめ、ヘルメットとゴーグル(これはほとんど使わなかった)といういでたちでした。割と軽装で来る人も多く、そういう人のためにはベースでグッズを提供していました。あとは各自で飲み水、昼食、おやつなどを持参しました。

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東北地方太平洋沖地震 津波被災地ボランティアレポート #3

3. 塩釜ベースの状況

サポートセンターをはじめ、ベースのスタッフも全員がボランティアです。

塩釜ベースの運営の中心となっていたのは浜松からいらしているF修道士でした。献身的に働く彼のことを皆「ブラザー」と呼んで信頼していました。彼がベースにいないときは、長期間ベースに滞在するベテランボランティアのKさんが全体の指揮をとっていました。

このほか日本中から1週間交代で修道女の方もいらしていて、主に食事の担当をされていました。内勤といって、ベースの掃除や食事の準備を手伝う専門のボランティアの方もいました。

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東北地方太平洋沖地震 津波被災地ボランティアレポート #2

2. 被災地に入るまで

日本に行くことは決まりましたが、「ボランティア迷惑論」も聞こえてくるような状況でした。そこで私は個人で行くのではなく、団体を通してボランティアをしようと思いました。インターネットでいろいろ調べた結果、「カリタス・ジャパン」というカトリック系の団体にお願いすることにしました。というのもカリタス・ジャパンは国際カリタスの一員であり、カリタスの存在はフランスでも知られていますし、彼らのハイチ大地震、スリランカやイラクの難民支援など、世界中で幅広く行われている活動に好感を持ったためでした。

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東北地方太平洋沖地震 津波被災地ボランティアレポート – 宮城県塩釜市にて 2011年5月30日~6月6日 –

  1. どうしてボランティアに行ったのか?
  2. 被災地に入るまで
  3. 塩釜ベースの状況
  4. 実際の活動について ―野々島―(5月31日、6月1日~3日)
  5. 実際の活動について ―桂島―(6月4日~5日)
  6. 実際の活動について ―塩釜―(6月5日)
  7. 石巻市を訪ねて(6月6日、最終日)
  8. ボランティアのあり方とは?
  9. フランスに戻って
  10. 最後に

はじめに

最初になぜ私がこの体験記を書こうと思ったのかについてから始めたいと思います。それは津波被害の規模と深刻さは甚大であり、今後何年にもそして多岐に渡る被災地への支援が必要であることを、少しでも多くの方にお伝えしたいからです。

もちろん日々メディアなどでもそのことは伝えられていますが、私がフランスに住んでいるということ、フランス人である夫から見たこと・感じた個人的経験談からは、また何か少し違うことをお伝えできるかもしれないと思いました。また、少しでも多くの方に読んでいただければと思い、夫にもフランス語で体験記を書いてもらうことにしました。

私たちは所詮1週間強の滞在でしたが、現場では長期間献身的に働かれている人たちに出会いました。私の体験記がその人たちのお役にもし少しでも立てば、またもちろん被災地復興のお役に少しでも立てば、これにまさる喜びはありません。

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『KOMACHI』『記憶の蘇生』

2011年7月30日 (土) – パリ、リボリ通り59番地のアーティストが集うギャラリーで、東北地方太平洋沖地震の被災者を支援するチャリティイベントが行われました。

これは、パリ在住の舞踏家Nelson Ferreiraさんと黒川梓さんの呼びかけにより、現在スウェーデンを拠点にヨーロッパ、日本と幅広く活動する家根嘉-YANÉKA-、バイオリニストのClara Roy-Maedaさん、コントラバスのFred Martyさん、Victor Férèsさん(衣装)が賛同して実現したものです。

『KOMACHI』、『記憶の蘇生』と題されたふたつのパフォーマンスは、リボリ通りに面したガラス張りのギャラリーで展開され、道行く人々の足を止めずにはいられませんでした。
会場では、音楽と体躯の動きが共鳴し合い、呼吸の音すら憚られるような緊張感に、また、エロチシズムさえ感じさせる繊細な動きに、目だけではなく、体全体が釘付けになりました。

今回のイベントで集まった募金は合計199.52ユーロでした。主催者のご意向によりThink the Earth基金へと寄付されます。
アーティストの皆さん、お越しくださった皆様、どうもありがとうございました。

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小坂忠チャリティーゴスペルコンサート

2011年7月27日、パリ・プロテスタント日本語キリスト教会​の主催により、パリ4区のRue Saint-Antoineの教会で小坂忠さんのゴスペルコンサ​ートが開催されました。

小坂忠さんと言えば、細野晴臣氏、松任谷正隆氏らと共に活動され​てきた方で、日本の音楽シーンを語る上でなくてはならない人物で​す。
現在は牧師となられ、ゴスペルシンガーソングライターとしても幅​広くご活躍されています。

ルイ・アームストロングの「What a wonderful world」から始まり、「さよならから」「機関車」などを曲間​にエピソードを織り交ぜながら歌われました。途中小坂さんが震災​現場へ駆けつけた際の現地の様子がプロジェクターで映し出され、​その映像には胸が締め付けられるようでした。

終盤での賛美歌「アメイジング・グレイス」では「ハレルヤ」の合​唱となり、たまたま通りすがって教会へ入って来た方も一緒に歌っ​てくださいました。
その歌声は空高くまで上り、津波の犠牲になった多くの方々、被害に​遭われ苦しい日々を過ごしている方々への恩寵となって届いたかも​しれません。
アンコールは彼の代表曲の「ありがとう」で締めくくられ、この言​葉の持つ深い意味を考えさせられました。

小坂さんが「どうか日本のことを忘れないで下さい。」とおっしゃ​っていたこと、それこそがこれからのJAPONAIDEの役割の​ひとつなのだと改めて感じました。

集まった募金合計1,061.09ユーロは、東日本大震災救​援キリスト者連絡会へ活動支援金として寄付されました。
小坂忠さん、パリ・プロテスタント日本語キリスト教会の皆様、お​越し下さいました皆様、どうもありがとうございました。

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山の中の七夕

ギャラリー・ヴィヴィエンヌでの6月19日のイベントの一環として、おもちゃ屋さん Si tu veux (jouer) のご協力による子どものためのアトリエが開催されました。



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ジャパン・エキスポ 2011

去る6月30日から7月3日にかけて、今年で12回目を迎えるJapan Expoがシャルル・ド・ゴール空港にほど近いヴィルパント市のParc des Expositionsにて開催されました。
毎年たいへんな人出で賑わうJapan Expo。今回、数々のチャリティーイベントでご協力いただいているパリ小町さん、そしてクリエイター集団ジョイントワークスさんによるiPhoneケース展の2つのブースがJAPONAIDEの募金箱を置いてくださいました。

パリ小町さんはJapan Expo事務局主催のGanbare Japan!特設ブースに出展され、着物を着付けてあげて記念撮影という素晴らしい企画のもと、4日間で1207.45ユーロ+19デンマーククローネもの募金を集めてくださいました。*

iPhoneケース展では募金こそ94.16ユーロに留まりましたが、JAPONAIDEにとって初めての活動経費を得るため外注を受けるプロジェクトとして、冊子の日仏翻訳を担当し460.48ユーロの活動経費を得ることができました。

JAPONAIDEは募金から一切経費を引きません。これまで必要な費用は全てメンバー各自が負担してきました。しかし長期的・継続的な活動を目指す場合、それでは限界があることも自明です。
JAPONAIDEでは今後も支援活動と並行して経費を得る努力をするとともに、スポンサーや協力者を募って参ります。
何卒ご支援ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。

* 今回の募金合計1,301.61ユーロは支援金としてThink the earth基金に寄付されます。

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久石譲 東日本大震災チャリティーコンサート

2011年6月23日、平日にもかかわらずパリ19区のコンサートホールZenith Parisは約4000人の観客の熱気に包まれました。

この日のために特別に編成されたオーケストラと合唱団、ソプラノのソリスト、それらをひとつにまとめる久石譲さんは、指揮だけでなく時にピアノの弾き振りも交え、ステージと客席の隅から隅までをその音楽とカリスマ性で惹きつ​けて行きます。

舞台後方に設置されたスクリーンにはジブリをはじめとする映画の主要シーンが映し出されました。
コンサート終盤には被災地のスライドショーが流れます。津波が去った後の瓦礫の町、その被害の甚大さに会場じゅうが息を呑みました。
しかし、被災地の方々の顔はどれも笑顔で、その笑顔の映像に続いて映しだされたのは
『「Merci」 世界へ、ありがとう。』
の文字でした。

日本を応援してくれている世界の皆さんへの「ありがとう」がたくさん詰まったコンサート。
会場を後にする方々の笑顔を見て、その「ありがとう」は皆さんの胸にしっかり響いたことを心から感じました。

この日集まった募金
ユーロ現金:4547.88€
ユーロ小切手:50€ (KnK Network France宛)
JPY 1,000円
USD 40ドル
NZD 25ドル
CHF 20フラン
外貨の小銭若干

これに加え、コンサートの入場料から経費を差し引いた3万ユーロが国境なき子どもたち(KnK) を通して、被災地の子供たちへの楽器・音楽支援のために送られます。
コンサートにお越しくださいました皆様、素晴らしい音楽を奏でてくださった音楽家の皆様、このコンサートのためにご尽力くださいました全ての関係者の皆様、そして感動的なメッセージを伝えてくださったマエストロに心からの感謝を込め​て。
どうもありがとうございました。

JOE HISAISHI | CONCERT CARITATIF EN FAVEUR DU JAPON | TOUS EN CHŒUR

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