グラン・パレ《ディナモ・フクシマ》レポート

毎年9月の第三週末はヨーロッパ文化遺産デー。今年は9月17日・18日の2日間、「旅」をテーマにフランス各地の文化遺産が無料で解放されました。
まだエネルギーという概念が確立して間もない時代、1900年のパリ万博万国博覧会のために建てられたグラン・パレでは、現代美術作家ヤン・トマ氏率いるウエスト・ルミエールによるユニークな体験型アートインスタレーション作品『DYNAMO-FUKUSHIMA / ディナモ・フクシマ』が公開されました。


Making of : Dynamo – Fukushima installation… par Rmn-Grand_Palais

パリ市の協力を得て設置された約240台の自転車を来場者が漕ぎ、人力で発電した「アートエネルギー」を福島に送ろうというコンセプトのもと、2日間の来場者は16,500人に達し、公開された施設の中ではフランス国内で第3番目の入場者数を記録しました。
もちろん実際に日本に送電できるわけではありませんが、徐々に忘れられつつある日本の状況を思い出してもらい、改めて環境とエネルギーについて考察する好機となったように思います。
子どもも大人も日本へ気持ちを向けて一丸となり、懸命に自転車をこぎ続ける様子に、詩的で遊び心のある演出も相まってあたかもこのエネルギーが本当に日本へ届いているかのようでした。


En vélo sous la nef! Journées du patrimoine… par Rmn-Grand_Palais

会場入り口では、日本の象徴である着物を身にまとった「パリ小町」の皆さんが華を添え、来場者の方々を気持ちよくお迎えしてくださいました。この2日間は雨も混ざり入り口付近は大変寒かったにも関わらず、常に笑顔の彼女達の姿に、ここでも日本への強い思いを感じました。

販売ブースには、パリ在住アーティストMiki Nitadoriさんによる美術学校の学生たちが制作したポストカードセット、青森の有志の方々がたちあげたチャリティー団体「りんご野」グッズとして、福島の子ども達が描いた絵のポストカードやバッジ等が並び、それらとともにジャポネードのバッジも販売いたしました。
これらグッズの売り上げ合計2,883ユーロから印刷費146.31ユーロおよびジャポネード・バッジの制作実費81.60ユーロを引いた2,655.09ユーロが「りんご野」へ被災地での活動資金として寄付されます。

多くの思いがひとつになった2日間、ご来場くださった皆様、グラン・パレ関係者の皆様、そして主催者のOUEST-LUMIEREの皆様、ご協力くださったたくさんのスタッフの皆様、どうもありがとうございました。


RMN
www.dynamo-fukushima.org
OUEST-LUMIERE
» 10/02 仏グラン・パレ美術館、DYNAMO-FUKUSHIMAに参加! りんご野
繋 太鼓センター
パリ小町

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3 Responses to グラン・パレ《ディナモ・フクシマ》レポート

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